便秘とは、何らかの原因によって毎日あるべき排便が困難になっている消化器（腸）の状態のことを言います。

便秘の主な原因

■食物繊維の摂取不足や、運動不足、睡眠不足による胃腸の働きの低下
食物繊維が不足すると便の量が少なくなって、便意を感じにくくなります。またその少量の便を外に出すために腸は過剰に蠕動運動（ぜんどううんどう：収縮活動）をしなければなりません。しかし疲労などで弱った腸ではその蠕動運動を十分にすることが難しいのです。また、過剰な蠕動運動の結果、腸の筋肉が鍛えられて腸壁が厚みを増し、腸の内圧が高くなって、その内圧によって腸内に「憩室（けいしつ）」とよばれるくぼみができることがあります。そこに「停滞便（宿便）」がたまってしまうのです。

■自律神経の失調
自律神経との関係で便秘になることもあります。自律神経とは、自分で意識しなくても必要な体の機能を必要な時に「勝手に」動かしてくれる神経のことです。排便とは本来、「ウンチをしよう」と思ってするのではなく「ウンチがしたくて」するものなので、自律神経の働きによって行われるのです。だからこの自律神経が失調すると、便秘になってしまいます。
また逆に、この自律神経の失調は便秘が原因になって起こることもあります。したがって、自律神経の失調→便秘→自律神経の失調→便秘・・・・・・というような悪循環が生じてしまいます。

■女性特有の「黄体ホルモン」
女性特有のものとして、「黄体ホルモン」の働きが便秘を招く場合があります。
生理前や妊娠中は便秘になりやすいと思いませんか？それは生理前や妊娠中に多く分泌されるホルモンに腸の運動を抑える性質があるためです。