■

自律神経とは、「暑いと汗をかく」「食べ物を食べると唾液が出る」など、自分では意識しなくても必要な体の機能を必要に応じて、「勝手に」動かしてくれる神経のことです。

この自律神経は交感神経と副交感神経という相反する働きをする神経で成り立ちます。交感神経とは主に日中に働いて、緊張・興奮しているときの神経です。逆に副交感神経とは夜寝ているときなど、リラックスし安心しているときに働いている神経です。そしてこの２つの神経が上手にバランスを取り合って働くことで、私たちの体は正常に機能します。

しかし、不規則な生活を続けたり、過度の疲労やストレスを溜め込んだりすると、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまって自律神経の働きが乱れてしまうことがあります。そして自律神経の働きが乱れてしまうと、心臓や胃腸など、私たちの体の機能の働きが正常に機能しなくなってしまいます。これが自律神経失調症です。

症状としては、身体的なものとして、体が痛くなる、生理不順、頻尿、便秘、めまい、急な動悸などがあります。また、身体的な症状だけでなく精神的なものとして、うつ症状や、情緒不安定、イライラなどがあります。

この自律神経の失調を改善するには、交感神経と副交感神経のバランスを取り戻してあげなければなりません。例えば、規則正しい生活をすること、十分な休息を取ること、アロマテラピーや入浴などによってリラックスする時間を持つこと、ストレスを溜め込まないことなどが大切です。また、投薬による治療もあります。