便秘・宿便を解消してお腹スッキリ、お肌はツルピカ、健康美人になりましょう♪
便秘・宿便を解消して健康美人に!イオン便秘ネット

便秘・宿便・ダイエットでお悩みの方にZイオン健康法をお薦めします


「おなかのヘドロ(宿便)は女性の大敵」
理学博士
 岡部 薫  著
宿便のことが全部わかる・カラダの仕組みをチェック

第2章イオンは皮膚からも吸収される

5
30億年前の温泉には絶大な効力が


この別府温泉で湯につかり、発作も起こらずに眠れたことは、私には神からの啓示だと思われました。これがきっかけになって、それより温泉学へと入っていくわけですが、実はこのほかにもひとつヒントになる出来事がありました。それは、鳥取県の三朝温泉へ行ったときのことです。

三朝温泉はラジウムの名湯として知られています。三朝という名も「3日目の朝には病気が治っている」という意味で名付けられたといわれています。その三朝温泉の浴室で、たまたま一緒になった96歳の老人が私にこう言いました。 「80年も前のわしの若いころは、もっと湯の成分が濃かったし、病気にもよく効いたように思う。最近は、なんとなくかったるい気がする」

観光ブームによる温泉旅館の乱立、温泉の乱開発で湯質も湯量も低下したのかもしれません。これは、ほかの温泉場でもよく見られる現象です。 私は、別府温泉の不思議な出来事と、三朝温泉での思い出から、例によってひとつの仮説を立ててみました。

「もしも、80年前の温泉がより効果があったとするならば、今より数千年、あるいは数万年も昔の温泉は、もっと素晴らしかったのではないだろうか」 ということです。温泉というのは、火山の地下にあるマグマによって地下水が温められ、地中のいろいろな物質を含んで地表に噴出したものです。ですから、温泉の成分は地球の成分であり、それは元素の集合体にほかなりません。アルミニウム、ナトリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ゲルマニウムなどの元素はすべてイオンになります。そこに水が流れることによってイオンが遊離し、温泉成分となっているわけです。その温泉のイオンは、期間が長くたつにつれて溶けて流れますから、イオン濃度は次第に低下してくることがまず考えられます。

それならば、たくさんイオンを含んでいる溶岩そのものをもってきて、これをコッパミジンにし粉砕して水につけたならばどうでしょうか。30億年前の温泉と同じ効力をもっている温泉を、もしかしたら、再現できるのではないか、という発想がここに出てきたわけです。

こういうことから私は、ますます温泉学に熱をいれあげ、また自分でもいろいろな温泉を訪ね歩いてみました。昔の人は湯治と称して、よく温泉へ出かけていきました。病気あるいは病後の体力回復に、温泉の果たす役割は大きなものでした。

温泉場にまつわる物語には、傷ついた鳥や動物が温泉で治癒した話が少なくありません。「鹿の湯」とか「鶴の湯」「鷺の湯」「熊の湯」「白猿の湯」などという名も残っています。医師をもたない動物や鳥たちが、温泉で傷を癒したのに教えられて、人間もその効力を知ったのです。温泉に入りますと、硫化水素、炭酸ガスが皮膚をとおして体内に入ってくることは古くから知られていましたが、さらに研究が進められた結果、温泉の中にあるカルシウムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、それにクロール・ヒドロ炭酸とか硫黄のイオンその他、20種類以上のイオンが体内に入ってくることが実証されています。 それによって、私たちの自律神経の能力がアップされ、腸の蠕動機能をたかめ、血管や気管支のはたらきを調整し、ホルモンの分泌を正しくしてくれるなど、温泉にはいちじるしい効果のあることが、いろいろわかってきました。


6
ついに原始的温泉の合成に成功


しかし、その素晴らしい温泉をもってしても、私の重度のゼンソクは、残念ながら治りませんでした。イオンが自律神経によいといっても、温泉に含まれている程度のイオンでは、まだかったるいのです。しかし、各地の温泉を50ヶ所くらいまわってみたことは、ムダではありませんでした。 全国の温泉の成分を調べてみますと、各地それぞれイオンの種類も違えば、濃度も異なってます。もしも、日本中の温泉の長所ばかりを集め、しかも30億年前の温泉を家庭に再現することができたならば、これはすごいものになるだろうと考えたわけです。

温泉学ばかりではなく、私は植物のもつイオン、たとえば薬草についても勉強をしてみました。薬用植物は、古代中国に端を発して何千年という歴史があります。中将湯という入湯剤がありますが、それにはダイオウ(大黄)をはじめ15種類くらいの薬草が入っています。そういうものを買ってきて入湯を試みたこともありましたが、やはり、私のゼンソクは治りません。しかし、何か得るところがあるのではないかと、薬草の成分もいろいろまぜてみました。また湯の花とはどういうものかと、各地の温泉から湯の花を取り寄せ、実験をしてみました。

湯の花というものも不思議なものです。いろいろ工夫して入湯剤に使ってみましたが、どうもしっくりいきません。コケのように生えている湯の花についても、根っ子、真ん中、先っぽなどと選別してみたりもしました。そういう湯の花と薬草をまぜたり、海草を切り刻んで粉末にしたものをまぜたりしました。

こうして試行錯誤をするうちに、ある日、偶発的に自分のゼンソクに適した入湯剤が生まれたのです。これはどういうことかと言いますと、まずまず理想的なイオンの合成法がわかったものの、困ったことには、入湯するときの濃度がわからないことです。 自然科学というのは、仮説、実験、方程式という順序をふまえたものですが、私の考案したイオン入湯剤は温泉と同じようなものですから、方程式がつくれません。

先ほどイオンの膜平衡の法則について、ちょっとふれましたが、どういうことで平衡かするかというと、イオンは高いところから低い方へ移動するわけです。ですから、腎臓を守っているイオンの濃度は、肝臓を守っているイオン濃度が減れば、腎臓から移動し、そして平衡するということです。 私たちの皮膚というのは半透膜で、小さな穴があいています。腎臓、肝臓、膵臓、胃腸などのすべてが、タンパク質の半透膜でできた袋なのです。 したがって、たとえば片方に10のイオンの濃度をもっているもの、片方に2のイオンの濃度をもっているものを放置すれば、6、6に平衡かするわけです。

さて、そこで、自律神経にイオンが不足すると、自律神経失調症になりました。それならば、私たちの皮膚は半透膜なのだから、イオン水をつくって、からだをつければ、平衡化するのではないかということが、イオン入湯法のひとつのヒントになったわけです。 そこまではわかったのですが、せっかくの理想のイオンができても、肝心のイオンの濃度がわからないのです。

ではどれだけ入湯剤を入れればいいのだろうと、まず風呂の大きさを東京ガスで調べてみますと、団地サイズで130リットル、一般サイズで150リットル、ちょっと大きなサイズで200リットルです。中には300リットルといった大きな浴槽もありますがこれは例外です。 こうして、ほとんどの家庭の浴槽は、150〜200リットルまでの大きさであることがわかりました。一般家庭で使われる浴槽は約200リットルですが、これに対して何グラムのイオン入湯剤を入れたらよいのかわからないのです。

イオン入湯剤には、マイナスの電気をもっているイオンとプラスの電気をもっているイオンとが共存しています。マイナスのイオン、それは硫酸イオンです。プラスのイオン、それはアルミニウム、マグネシウム、鉄などの金属イオンです。もしも浴槽にいれたイオン濃度がたかいばあいには、皮膚表面の水分が奪われて皮膚はただれてしまいます。 ですから、イオン濃度が高すぎるとダメ、低すぎると今度はイオンの膜平衡の法則によって体内のイオンが流出してしまいます。そこで、皮膚に炎症が起きない程度の濃さにするにはどうすればよいかと、いろいろやってみました。

最初はイオン入湯剤750グラム(現在の規定量の15倍)を200リットルの浴槽に入れてみました。これはひどいことになりました。睾丸が10倍くらいにふくれあがり、背中の皮膚がすっかりただれてしまたのです。ひどいヤケドです。医者に行ったら、何をやったのだと聞かれました。 「ちょっと硫酸の風呂に入ってみたんです」 と言ったら、ひどく叱られました。治るのに3ヶ月もかかってしまいました。 それで、今度はイオン入湯剤を半分(375グラム)にしてみました。このときも、前ほどではありませんが、身体中に湿疹ができて、ゆでだこみたいになりました。これも治るまで、痒くて痒くてたまりませんでした。 これに懲りて、次はイオン入湯剤を10グラムに落としてみました。これはちょっとした温泉くらいの濃度でしたが、重度のゼンソクである私にはもの足りません。こういった紆余曲折があって、50グラムが適量であることが割り出されたわけです。安全限度は75グラムですから、これはまったく心配のない濃度です。

自慢ではありませんが、私の開発したイオン入湯剤は、耳かき一杯でも効力が認められるものです。茨城県のSさんは、アトピー性の重傷者でしたが、事実、耳かき一杯から始められました。ただ重症の私のゼンソクを治すには、50グラムの濃度でなければダメでした。50グラムのイオン風呂に入るようになってから、発作はぐんぐんと少なくなりました。 発作のひどいときにイオン風呂に入りますと、発作がとまることもわかりました。私は、10時間入湯にも挑戦してみました。長時間の入湯中に、発作が起こったことは1度もありませんでした。



12345